ドイツに来てから、日本では簡単にみつかった野菜、例えば、春菊とか、水菜、そら豆とかがなかなかみつからなくて、代用品で作ることがあります。 でも逆に、日本だとあまりお目にかからない食材がスーパーとかに並んでいることも。 なんかの根っこ?と長らく料理法がわからなかった根セロリ、そして、アーティチョークの2つが、最近やっと料理法がわかり、食卓に登場するようになりました。 アーティチョークは、実はよくスーパーで見かけていながら、食べ方、料理法がわからず、常に瓶詰めの茹でてマリネしてあるものを買っていましたが、 先日、パーティの際にアーティチョークが食べたい!というリクエストの元、料理本を見て作ってみた所、これが大ヒット。
日本の人には、これ、どうやって食べるかよくわかんなかったけど美味しいね〜、料理法教えて、と喜ばれ、 ドイツ人も、へえ、このソースいけるね、とあっと言う間にからっぽに。 アーティチョーケン・ヘルツ(心臓)と呼ばれる部分は、一番美味しいと言われる所で、ここは取り合い。
手でむしって歯でしごいて食べるという食べ方もワイルドだし、茹でるだけで、ソースも簡単なので大人数のパーティにはぴったり。 まずは、買う時に柔らかいアーティチョークが見つかるかどうか、がポイントです。 葉っぱが乾燥していなくて、茎が筋っぽくないものを吟味して買ったら、もう味の9割は保証されたようなもの。 先日も1人で3つくらい食べちゃおう、とスーパーで漁っていた所、ベトナム人のおばさんに話しかけられました。 『ベトナム人?』『日本人ですが・・』と答えると、おばさんは片言のドイツ語で一生懸命、 『アーティチョークを食べてみたいんだけれど、食べ方がわからないの。教えてくれない?』ときいてきます。 固い所をとって茹でるだけですよ、と教えてあげたのですが、きちんと料理できたかなあ? 私は塩竈焼きの時にも参考にした料理本、『Basic Cooking』を今回も参考にしてソースを作りました。


《材料*4名分の前菜》
アーティチョーク・・・・・・・・・・・・・4個
塩(茹で汁用)・・・・・・・・・・・・・・適宜
辛めの辛子・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1〜2
白ワインビネガーかレモン汁・・・・・・・大さじ4〜5
オリーブオイル・・・・・・・・・・・・・大さじ7〜8
ディルかアサツキ・・・・・・・・・・・・2束程l
胡椒・・・・・・・・・・・・・・・・・・ペッパーミルから直接挽く。適宜
塩:・・・・・・・・・・・・・・・・・・適宜

《作り方》
1:アーティチョークは、先端が乾燥していないものを選んで買う。
2:洗って、茎を切り取る。(ここで茎を捨てる、と書いてある料理本は多いのですが、柔らかい茎のものはとっても美味しい!捨てるのはもったいない!) 外側の、乾いてたり、古くなっている葉っぱを剥ぐ。薄くて固い物は食べられないので、バリバリ剥いてしまう。
3:葉の先端の、固い部分を包丁か台所用ハサミで切り取る。
4:茎の皮は剥いて、端の固い部分を切り落としておく。

アーティチョークは、朝鮮アザミ、という和名の通り、本当に花みたい。 先端部分を落とすと、緑の部分と、濃い紅紫色のバランスがきれいに見える。
5:アーティチョークを鍋に入れ、薄くかぶるくらいたっぷり水を注ぐ。
6:蓋をして沸騰したら、中火にして30分程茹でる。外側の皮をひっぱってみて、ぽろっと簡単に取れたら、茹で上がり。 茎部分は最後の10分くらいに入れる。くたっと柔らかくなったらできあがり。
7:アーティチョークを茹でている間に、ソースを作る。辛子、酢、オイルをよく混ぜると、もったりしたディップ状になる。塩胡椒で味を整える。
8:そこにみじん切りにしたディルか、浅葱をちらして完成。アーティチョークの水気を切り、一緒に皿に盛る。


アーティチョークの食べ方は、とっても簡単。 葉っぱをむしって、下3分の1くらいをソースにつけ、歯でしごく。 葉の先端部分は、固くて薄くて、食べられないけれど、下の方にはちょっと里芋みたいな味がする肉がついているので、これをしごいて食べるのです。
食べカスの葉が山積みになるので、別の器を捨てるように用意しておくと良いかも。
どんどん食べて行くと、葉っぱが薄くなり、マリネとして売っているような薄い葉の固まりがあらわれる。これはこのままむしゃむしゃと。

そして最後に、お楽しみの部分がいよいよ登場。 花だとすると、めしべとかおしべの部分?細かい毛がびっしり生えている部分!この毛は食べられないので、ムリムリとむしります。 残っていると口の中で気持ち悪いのでよくむしりましょう。よく茹でてあれば、けっこう簡単に固まりでとれますが、ナイフで切り落としてしまってもいいです。
そして残った、アーティチョークの底の部分。ほっくりした味でとっても美味しい!ソースがなくてもそのままでも塩をつけても。 茎も、柔らかいものであれば、ジューシーでとっても美味しい! 私がある市場で買ったのは固くて、筋っぽくて、食べられなかったのですが、柔らかければ、一番好きなくらい。   ちょっと調べてみた所、アーティチョークはアルコールの分解や、消化を助ける、脂肪代謝の効果もあるとか。 美味しくて、ローカロリー、体に良い、しかもダイエットにの助けにもなってしまう? 調べてみると、ただ茹でるだけではなく、フライとか蒸すとか色々食べ方ができるようなので、これからちょくちょく買って、色々試してみようと思います! 何か美味しい食べ方を御存じの方、ぜひ御伝授下さい。

アザミの仲間らしい、
花っぽい部分。



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