|
Q&Aの後に監督、穂波、光太郎そろってABCの歌を歌っているところ |
さて上映後はベルリン映画祭に合わせてやってきた中江監督、主演の蔵下穂波、クラスメイト役で監督の息子である中江光太郎が舞台で挨拶。その後は場所を替えてQ&Aを行いました。 私は最初外に出てからインタビューを見に行ったので最初の方の質問を逃したのですが、ドイツ人の子どもは、とにかくがんがん手を上げて質問質問!他人の質問にはあまり注意を払っていないのか、なんどもくり返し『年はいくつ?』という質問が。 その他、『ホテル・ハイビスカスは実在なのか、もしあったら泊れるか?』監督:『これはセットですが、このホテルに似たホテルは沖縄にいくつか存在します』 『キンダープログラムでの賞を受賞したいですか?』監督:『もしできたらもちろん嬉しいけど、決めるのは皆さんですから』 『石をぶつけられたシーンで非常に上手に倒れていたけどどうやったのか?』太郎役の中江光太郎:『石は、紙と重り作ってあって柔らかいんです。倒れる所は、タイミングを何度も練習しました。』 『主人公美恵子はなんであんなに大声なんですか?』美恵子役の蔵下穂波:『あれが私の普通の声です』 ここで大笑い。 『日本の子どもはおとなしいと聞いていたのに、この映画では?!』監督:『確かに一般的な日本の子どもは行儀が良いですが、沖縄はちょっと違います。その中でも美恵子は、行儀が悪い、というか非常に子どもらしさを残した子どもです。』あれ?『犬と子どもはドイツ人にしつけさせろ』と言うくらいで、ドイツでは非常に子どもが静かでしつけられている印象でしたが、ドイツ人はまた違う印象を持っているんですね。まあでも私も、この映画を待っている間、恐ろしい数の子どもに囲まれ、開場するなり走って行く様子を見て、ちょっと見解が変わりましたが・・・(笑) しかし美恵子役の蔵下穂波ちゃんは映画でみるよりほっそりとして、実に頭が切れそうな顔だち。また、監督の『彼女は撮影現場にいっさい脚本を持ち込みませんでした。何故なら、全てを暗記していたからです』という話で開場はどよめきました。 さて、子どもからの質問を締切り、大人からの質問をいくつか受けた時には『ナビィの恋を見て今回も来た、非常に面白い映画にお礼を言います』と口火を切る人も多かったです。 興味深かったのは『あなた達は何を信じていますか?』という質問でした。これに監督は『御先祖様』光太郎:『お地蔵さん』穂波『監督と同じ。御先祖様』と答え、ドイツ人は非常に興味をもったようでした。この質問は私自身も何度かされたことがあるのですが、その時私が『神様。でも神様というのはどこにでもいる神様で、例えばトイレにも、ゴミ箱にも、紙のスキマにも宿るんだよ』と言うと、すっごく面白そうに色々聞かれるのです。この映画の中でも“トイレの神様”がでてきますが、ああいった感覚というのはちょっとドイツ人にとっては想像しづらく、興味ひかれるものなのかもしれません。最後に監督、穂波、光太郎そろってABCの歌を歌って、また拍手が起こり、大盛り上がり。 すっかり沖縄な気持であったまって外に出ると外は零下!ああ沖縄行ってゴーヤチャンプルー食べてのんびり暮らしたいわ〜、と友だちとぶつくさいいつつ、コートの中に身を縮めながら帰途についたのでした。 |