クリスマス。 ドイツのクリスマス料理の定番といえば、肉料理。 ガチョウや鴨に詰め物をして丸焼きにしたものに、ジャガ芋なんかをたっぷり添えてたべるようです。 しかし、ただでさえ、シュトーレンやクッキー等の甘いモノでお腹が一杯のところに加えて 冬の運動不足、クリスマスののんびりが加わってお腹が肉料理に耐えられるような余地がありません。 なので今年は、ベルリンに来たばかりの頃に買ったドイツのクッキングブックを参考にした魚レシピを試してみる事にしました。 このドイツのクッキングブック、“Basic cooking”は1999年の世界料理本賞でドイツのベストを勝ち取った本。 泡立器、包丁、レモン絞りといった基本の料理器具の買い揃え方(何故かラジオも料理器具の中に入ってましたが・・。 ラジオ無しの台所なんて大陽の無い夏のようなものとあります)から、茹でる、いためるといった基礎の基礎の料理法まで詳細に解説され、 初の一人暮らしを始める人向けとなっています。 しかし、3分クッキング、ドイツ料理の定番品Knoedelから友達を呼んでのパーティ向けの寿司(!)まで網羅したレシピは充実。 しかしドイツ料理は重たいし、甘いモノは甘過ぎるし・・で見た目可愛いこのクッキングブック、実際はあまり使っていません。 ドイツレシピはどうも信用ならない!味が日本人の口に合わない、量が多すぎ、胃がやられる!という偏見があるせいもあるのですが・・・。 今回はそんなドイツレシピへの偏見を払拭すべく、このクッキングブックのレシピをちょっとアレンジして御紹介。 簡単なのに派手で、美味しいからパーティ料理にぴったり。日本だったら美味しい魚もすぐ手に入るし、ぜひお試し下さい。 |
ベルリンのスーパーで目が赤くない 鱗のピカピカした 新鮮な魚をみつけるのは至難の技。 |
《材料*お腹の減ったドイツ人4名分》
(日本人で、付け合せがなければ3人分) 大きな魚・・・・・・・1、2kgくらい (鮭、マス、ニジマス、スズキ等お好みで。今回はドイツで手に入りやすいマス) ハーブ・・・・・・・・・・・1束 (パセリ、バジル、アサツキ等お好みで。ディルは魚に合うのでぜひ。) 塩・・・・・・・2、5kg (できれば海塩。普通の塩でも可) 卵白・・・・・・・・・・・・・・2個 冷たい水・・・・・・・・・・・・200ml レモン・・・・・・・・・・・・2個 |
《作り方》 1:魚を買って来る。内臓は店で取ってもらうと楽。作る前にざっと流水で洗う。 2:ハーブを刻んで魚のお腹に詰める。お腹からはみ出ないように、しっかり詰めて、閉じて、抑えておく。 3:塩を大きなボールに入れ、卵白と冷たい水を入れて、ザクザクとかき混ぜる。ゴムベらが使いやすい。 暫くすると、卵白がしゃわしゃわとなってきますので、そしたら完了。 塩の量がとにかく多いので圧倒されるが、塩は後で捨ててしまう。 もったいない・・でも利用法が思いつきません。お風呂にいれるには、魚臭すぎだし・・ 5:オーブンを220度くらいに暖めておく。 |
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5:後は砂浜で砂遊びをする要領。
オーブン用の板の上にアルミホイルを敷いて、塩も敷く。上に魚を載せたら、まわりをぺたぺたと覆うように。
隙間なく、魚の姿が見えないようにびっしり覆う。
日本だと塩竈というけれど、ドイツ語ではちなみに、"Salzmantel" 塩のコート、という。
どちらかというと“かま”の方が合っている感じ。コートだと、頭が出ている気がするので。
普段はただ覆うだけだけれど、今回は、クリスマスだし(?)魚の形にしてみた。 鱗の模様に刻み目をつけて、目はオリーブをつけた。 6:30分焼く。焼き上がったら10分くらいオーブンの中において、ゆっくり冷やしてできあがり。 |
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塩は、ヒビを入れるとそこからガバッととれる。
剥がす作業も、型を取る作業みたいで、なかなか面白い。
前面がでてきたら、ぺろりと皮を剥く。面白いようにつるりと向ける皮のしたには、ジューシーな魚の身が・・・。
レモンをたっぷり絞って、いただきまーす。
魚の脂身と塩気がじわじわと染み込んでいるので、レモン汁だけで十分いける。 ドイツ版のレシピだと、此処にたっぷり溶かしバターをかける事になっているのだが、わざわざ自然で美味しい、油気のないヘルシーレシピにバターをかけたらもったいない!というわけで私はかけない。この辺りが、日本人の味わい方とドイツ人の味わい方の違いのような気がする。 皮を剥いだ後、身も案外するりととれる。縦に箸を指さず、横に動かすと、骨が混じらず、美味しく、簡単に食べられる。以前作った時には、箸をざくざく指してしまって、骨がひとくちごとに混じってしまって食べにくかったのだが、こうするととっても簡単。ハーブと一緒に食べると香り高くまた格別!!う〜〜〜〜ん! 最後、皿の上には、猫が来てもがっくりしそうな程の、骨と皮だけが。ちなみに、頭も開いて、ほっぺたの肉も食べる。ほっぺた最高! やっぱり、魚は美味しいですよね。 はーーーー。。。 |