“目で味わうキッチュな食べ物”としてこのページでは様々な毒々しい駄菓子の様なグミを紹介してきましたが、先日近所のスーパーで“デザートとしてのグミ”としてちょっと高級感と味わいを重視したモノを発見したので、さっそく御紹介したいと思います。
katjes のヨーグルトグミをイタリアっぽいテイストで作った“dolci di Yoghurt”と、主にチェコで販売されているらしい砂糖がまぶされたHARIBOのコーヒーグミ。
普通のグミより色がシックでお茶菓子っぽい感じです。
(右写真:焦茶色/HARIBOコーヒーグミ。茶色四角形/dolci di Yoghurt ティラミス味。クリーム色プリン形/パンナコッタ味。ピンク色プリン形/アマレナ・チェリー味。黄色花形/ザバイオーネ味。薄茶色渦巻/カプチーノ味。)


まずkatjes のヨーグルトグミイタリア版を食べてみました。・・・ティラミスヨーグルト味?カプチーノヨーグルト味?普通のヨーグルトグミの触感と似た、弾力のないじゃりっとした噛みごたえ。味自体も普通のヨーグルトグミの味が8割。ほのかに洋酒っぽいちょっと高級感漂う味がするような気がします。パンナコッタ味やチェリー味はヨーグルトとの違和感はないのですが(というかチェリー味は普通のヨーグルトグミに入っているチェリーと味が変わらない・・・)、コーヒーの香りと苦味にヨーグルトの酸味はちょっと合わないような気がしました。

コーヒーグミは、砂糖を5杯くらいいれたネスカフェゴールドブレンドのような味です。1粒食べると口の中に甘いコーヒーの味がいつまでも残ります。中身のグミ部分は弾力があり、ぐにゅぐにゅしています。どうもでも他のグミにくらべて砂糖の味が強く、1粒食べるともう充分という感じでした。濃いめのお茶を入れて口をさっぱりさせつつ食べると良いのでしょうか。そう言う意味ではコーヒー味ながらお茶受け向きのグミかもしれません。

これが2種類のグミのパッケージです。どちらも普通のグミのイラスト風のパッケージとは全く異なり、高級なデザート感をアピールしようと“イメージ写真”を大きくパッケージに使用。味うんぬんよりもとにかく視覚的なイメージ操作に力が入っています。袋の素材も普通のグミより高級感漂うパール色(昔あった“花のくちづけ”という飴の包装紙に似た感じ)HARIBOの方はメタリックグリーンと金色を効かせた大人な雰囲気です。やっぱりこういうところは“目で味わうキッチュな食べ物”、グミ。ティラミス風味を作るならマスカルポーネ部分とスポンジケーキ部分を分けて作りよりデザートとして味への完成度を高めるとか、そういう方向には決して考えが行かないようです。
しかし味はともかく、こういった大人向けグミの発想と開発は子どもだけでなく大人にも購買層を広げようと言うグミ業界の試みとして非常に面白いと思いました。CMなども最近は、スーパーモデルなどを起用し、『グミは脂肪ゼロのヘルシー食品!』という宣伝文句を打ち出してきています。カロリーダウンやビタミンを添加したもの等もぼちぼち出始め、徐々に、形や色以外の工夫がグミに出つつあります。今後の新製品に期待したいと思います。



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