ちょっと今回はベルリンを離れ、北の貿易都市、ハンブルクへ。ベルリンからはICEで大体2時間半弱。近々、ベルリンからハンブルクの直行便、90分なんてのもできるといういことで、ますます、ベルリンから行きやすくなりそうです!
私はベルリンという都市は住むには最高!と思ってはいますが、たまに遊びに行くならハンブルクはアートシーンもベルリンと違っ独特のノリがあって面白いし、魚料理は美味しいし、好きな街の1つ。ベルリンに来て1年たったころ、初めてこの街に来て食べた魚があまりに美味で、無言でムシャムシャと食べ続けてしまい、回りの見知らぬドイツ人に『魚を食べるのは初めて?』なんて聞かれてしまったこともありました・・・。
さて、今回は、そんな港町、ハンブルクで1708年から続いているという、フィッシュマルクト(魚市場)訪問記です。
魚市場、という名前を聞いただけで、魚がずら〜と並んでいる様子が目に浮かび、つばをゴクリ。

港の側に来て魚を見ると、血が
騒いでしまうのは、日本人だから??
大きな船が沢山泊まっている巨大な港。


こちらもハスキーボイスに
コミカルな口上が面白く、
通りがかりについつい足を止めてしまう
薫製ウナギのお店。
ウナギ3本にスモークサーモンで20ユーロ。
薫製の鯖、鮭、鱒なんかもけっこう好きなので、それを丸パンに挟んだサンドイッチを食べよう!と決めて、 草々にベットに入りました。というのは、魚市場の雰囲気を味わうなら7時前後が良いよ、と薦められたからです。 ベルリンの朝市は7時ではまだ店の準備が行われているくらい。早すぎない?と思いつつも行ってみると、 まるで早朝とは思えないにぎわいがサンクト・パウリ桟橋周辺一帯に広がっていました。
ずらりと並ぶスタンドには、魚ばかりではなく、肉、果物、野菜、鉢植え、雑貨、ありとあらゆるものが。
ベルリンと違う点は、ここでは、鉢植えや果物を叩き売りしている店の多くが、カゴを沢山店頭に並べていること。 陽気な大声でお客を店頭に集め、買いたいお客が寄ってくると、そのカゴをつかみ、 『はい、じゃーカゴ一杯で10ユーロ!バナナ、リンゴ、マンゴー、パイナップルも入れちゃうよ!』と言いながら、 様々な売り物を組み合せながら一セットにし、売っている事です。その売り口上は面白く、 ただこれを聞いているだけでも、ワクワクして、なんか買いたい!って気持ちが盛り上がって来ます。 何も買うつもりはなかったのに、いつのまにか私の手には魚や、果物、小物が入ったビニール袋が。

しばらく歩いて行くと、倉庫跡地と思われる巨大なホールに辿り着きました。 その中をちょっと覗いてみるとそこは朝7時とは思えぬ、ものすごいお酒の匂いと、陽気な酔っ払いで一杯でした。
この人達、なんでこんな時間にこんなハイなの?と疑問が浮かんで来ますが、この人達は土曜日に夜通し飲んで遊んで、 そのシメにこのフィッシュマルクトに来ているわけです。 魚市場、という言葉から想像する健康的なイメージとはまったく異なる、お酒と煙草の匂いが充満した空間。 世界で一番罪深い1マイル、と呼ばれるレーパーバーン街がある、ハンブルクならではとも言えない事はないかも・・。
お酒を飲んで騒ぎたい人も、買い物したい人も、誰でも楽しめる、ハンブルクの日曜日のお楽しみでした。


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Fischmarkt: Grosse Elbstrasse,  毎週日曜日朝6〜10時頃





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