『Sauer macht lustig!』(酸っぱいと愉快になる!)という言い回しがドイツ語にはあります。
そんな文が存在するくらい、ドイツの味には酸っぱい味のものが多くみられ、愛されているのを感じます。“ドイツには野菜が少ないので、取れないビタミンをおぎなうために、酵素(だったか?)を取らねばならない、よってドイツのモノには酸っぱいもの(醗酵食品)が多い”とどこかで読んだこともあります。
今回の味紹介では、見てるだけで顔がきゅーっとしぼんでしまうくらい酸っぱいグミからおふくろの味、ザワークラウトまで、ドイツの酸っぱいモノを御紹介したいと思います。

上:某スーパーのグミコーナーにて。
下:Katjesの“サワーパワーグミ”
コーラ味とチェリー味有り




スーパーに行くとまず目につくのが、グミコーナーの酸っぱいものの充実っぷり。左写真右から、Saure Bohnen (酸っぱい豆)、Saure Baerenzungen (酸っぱい熊の舌)、Sauer Pommes (酸っぱいポテト)、酸っぱいパスタ。酸っぱい恐竜型グミもあります。
HARIBO社からは昨年から、コーラグミや熊のグミといった、もともとあるグミの酸っぱいバージョンが新発売となっています。
HARIBOに並ぶドイツグミ会社、Katjesからは、酸っぱいニシンが出ています。(これは日本でも発売されているようです)

飴のコーナーに行っても、レモン、ソーダ、青林檎といった味の飴に酸っぱい粉がまぶされているもの、中に入っているものなどが多く売られています。
変わりモノとしては、長〜〜いパスタのようなグミ(ちょっと弾力がなく、消しゴムのような口当たり・・・)が、グミ・飴類の中でもダントツに酸っぱい味で、種類も充実しています。長さは様々ですが、左下写真のKatjes のモノは20センチ程。酸っぱい粉がたっぷりまぶされています。このほか、HARIBOからグレープフルーツ味の40センチはありそうなグミが発売されています。
ああ口につばが湧いて来ました。ホントに酸っぱいんですよ!

さて、ドイツの食はグミだけではありません。
普通の食卓に話題を戻しましょう。
ドイツ料理といえば、ソーセージと芋、それに酸っぱいキャベツ“ザワークラウト”を思い浮かべる方が多いのではないのでしょうか?
あれは日本では酢漬けキャベツと翻訳されていますが、キムチのような醗酵食品で、酢に漬けているわけではなく、漬け込んで酸っぱく醗酵させているのです。
自分で作っている家もあるのでしょうが、スーパーで缶詰め、瓶詰めも売っています。
そしてたいていそれの隣の棚に様々な種類が並んでいるのが、ピクルス!右写真はなんとすべて様々な種類のピクルスなんですよ!!ロシア風、旧東独の有名ブランドも未だ健在。日本のキュウリよりも短太のものを胡椒、ディル、タマネギ、などと一緒に漬け込んだピクルス、“グルケ”はとっても美味しく、ごってりした肉料理を食べて重くなった胃を酸味で軽やかにしてくれます。
私も大好きで、大きなビン詰めを毎週買い込んでしまいます。グミをむしゃむしゃやるよりは、ヘルシーかと思いまして・・・。

ところで、ドイツ人にも驚かれるほどのグルケ好きの私は先日ハンブルクに行って、狂喜しました!なんとハンブルクには様々なピクルスを樽に入れて1本売りをするスタンドがあるのです!なぜこれがベルリンに存在しないのかは謎です。。。
ベルリンにあったら絶対通うのになあ・・と残念に思いました。しかし普通の瓶詰めより長太めなキュウリを一本買って、ナプキンで包んで立ち食いしている様子はかなりへんな感じもしたのですが、ハンブルクの人達は見慣れている様子。ぼりぼりぽりぽりとかじっている音を聞いていたら口が酸っぱくなり、お腹が減って来てしまいました。
 



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