ジングルベ〜ルジングルベ〜ル鈴が鳴る。。
クリスマス気分が溢れる12月のドイツ。今回は、HPの表紙に早々から登場して居たサンタクロースの形のチョコレート、Weihnachtsmann(サンタクロース)の顔コンテストをしてみることにしました。
1月に入り、ハロウィーンのカボチャの形をした飴やらチョコレートやらがスーパーの棚から姿を消すと、ずらりと並びはじめる彼等。よーくみると会社ごとにかなり違う顔だちをしています。 面白いので、違う種類を見かける度にちょこちょこと買い集め、なんと10種類以上ものサンタが集まりました。 しかし、良く考えてみると、私は、実はチョコレートが苦手。 ナッツやレーズン等が入ってたり、逆にチョココーティングは食べられるけれど、チョコレートそのものを食べるのが好きなほうではないのです。
しかしせっかく買うのだから、食べてもらった方がサンタも嬉しいだろうと、チョコレートが好きだと言うnyantecさんらを招いて今回の顔比べに挑む事になりました!!


さてさて、ずらりとそろった顔ぶれ。 左から、Smarties(マーブルチョコのブランド)、ミルカチョコレート、キンダーサプライズ、Feodora(チョコブランド)、アフターエイト(ミントチョコのブランド)、リンツ、 最右の2体はGabor(チョコブランド)です。
Smarties、ミルカ、キンダーサプライズは、そのブランド自体の購買層のメインは子ども。 顔が漫画っぽい。そして、手にした袋のなかからプレゼントの中身が見え、子どもにアピールしている、とはキーツさんの御指摘。 なるほど、確かに他のサンタの袋からはあまりプレゼントが見えていません。 色もポップでカラフルで、スーパーでずらりと並んだサンタの中でも、目をひきます。 Smartiesは、サンタチョコの空洞部分にマーブルチョコレートが入っており、マラカスのようにシャカシャカ鳴るのが楽器みたいで、手にとった時、あっ!良いな、と思いました。
かわって、Feodraとアフターエイトはちょっとリアルタッチ。単純化された輪郭線がなく、あくまでも筆使いで勝負!というところでしょうか。 Feodraのサンタさんはコカ・コーラの正統派サンタクロースに一番近い顔をしています。 顔と胴体のバランスも、他の人達の、細長い感じに比べて、頭があって、お腹が出ていて・・という所まで細かく気配りが。 ドイツ人にはこのサンタの顔がけっこう好評でした。 アフターエイトの方は、同じようなタッチでも、だらりとしたガウンっぽいサンタスーツの描き方といい、帽子のポンポンの位置、鼻眼鏡、ひげの質感・・どれもがなんとなくバランスが悪いです。
そして、私のイチオシ、リンツのサンタ。気品溢れる顔だち、濃紅、白いサンタスーツにちりばめられた細かな星も美しい〜。 値段が顔に表れる??大きさと値段の比率からいうと、ここに集まったサンタの中で一番高いサンタです。 小さな、本物の鈴が、金色のリボンで腰に結び付けられており、これがチリン、チリン、と鳴るのがトレードマーク。 この鈴は、ちなみにリンツのイースターのウサギにも付いています。
右の2つは、今回のサンタ顔比べで、最低の評価をもらった2体。 青いサンタの目がいやらしく、ひげの皺の書き方も、どうもやる気が無い感じ。 筆に力がこもっていない!そして、肌色が汚い! なんというか、青いサンタの方なんて、間違った色のファンデーションを塗り過ぎちゃったみたい。 帽子の描き方も、他の6体が、ふんわりもこもこ柔らかい感じを出そうと努力しているのにに比べ、ただ白い線があるだけ。 誰がこんなデザインにOK出したの!と怒りたくなってしまう。サンタへの愛も、売りたいという心意気も感じません。 第一、ちょっと頭が大きすぎ! ドイツのサンタは、アメリカのサンタに比べて細みでずんどうだけれど、このバランスはないんじゃありませんか?


次は、ミニや、変型のもの等を見てみましょう。 左から、洋酒入りチョコレートボンボンになっているもの。 もともとある、ビンの形をしたチョコの包み紙をサンタに変えただけですが、ビンの首の部分と、サンタの帽子部分がぴったり。 サンタがお酒を手にしていたり、芸が細かい!
隣の、真ん丸でぷっくりしたホッペにキラキラした青い目がカワイイのは、モーツァルトクーゲル(マジパンをチョコで包んだお菓子)の、 別パッケージ。 丸さを生かして、あえて顔だけで勝負。 となりの平ベったいのは、マジパンブランドのもの。平面にサンタをプリントしただけなので、ちょっとつまらないかも。
スーパーとかの下の方の棚に置いてある、ノンブランドのモノは、何故かサンタが女性っぽいモノが多かったです。 この4体は、頭の所に細い紐がついていて、クリスマスツリーの飾りになるのがアイディア。 4色それぞれ手にしたプレゼントと、表情が微妙に違うのがこっています。 でもチョコの味はとっても美味しくなし。外見で勝負。
最後の3体は、ミニミニサイズです。チョコ好きでない人は目にするだけでもウッとなる、 15センチ〜大のサンタチョコ達は中身もなく、混ぜ物もない、ピュアチョコレートなので、全部食べ切るのはなかなか骨です。 そんな人にぴったりなのが、親指大のこのタイプ。小さいのでデザインも簡潔。 でも、右から3番目のサンタ、手にプレゼント袋を持っていませんが、あなたは本当にサンタさん?


5センチくらいから30センチちかくまでの中〜大型のサンタチョコは、 チョコ部分にもサンタの姿がかたどられていてます。それを包むやり方は様々ですが、チョコ部分の立体と、包み紙部分の絵が上手に合わないと、 顔や手の部分が変なふうに見えたりしてしまいます。 大体は、そのままシート上に、包んだ時を想定してデザインされた絵をプリントしたもので、くるり、と巻いてありますが、 キンダーサプライズチョコ、Feodoraは、細部まで細かく立体的になっているので、包み紙も、表と裏に分かれた型を合わせているようです。

さて、サンタチョコレート外見比べ。私個人の評価では、下記の4名の名前が上がりました。
*リッチ賞:リンツ(本物の鈴に)
*アイディア賞:Smarties(マーブルチョコが鳴るから)
*目が印象的賞:モーツァルトクーゲル
*デッサンが上手賞:Feodora

ずらりと並んだサンタを、前から見てずーっと評価をしていたのですが、ふっと後ろから見てみたところ、 キンダーサプライズは、後ろまでプレゼントをばっちりアピール。 リンツは、腰の位置が高くスタイル抜群で、肩に背負ったバッグの膨らみも良い感じ。 そして包み紙のプリントの線が、きちんと左右合っている! 隣のGaborは、頭も腰も足もだらりとしたラインで、後ろから見ると人には見えません。 そして、なんといっても左右の包み紙のプリントがまったく合っていない・・・!! そうか、サンタの良し悪し、そのキャラクターは、後ろから見ると分るんだな、と発見をしたのでありました。

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