やっと暖かくなったと思ったら雪やら雹といった寒い天気が続いたのですが、一応はもう4月!お散歩気分を満たすため、しかし寒いので遠出もできず、というわけで最近は
家の近所でお散歩することが増えました。
そんな時に雰囲気の良いカフェなんか見つけるともう最高です。
冷えた手を暖め、ゆっくりと伸びをして、考え事や、読書のできるゆったりカフェ。そんな中でも今回は、オーナーのおばちゃんの旧東独家具、食器を使っている、旧東独の香りのする(?)カフェ、マリエッタを御紹介。

このお店が良いのは、人が混みすぎてなく、ゆったりした時間が流れている所。たいていは一番窓際の光のたっぷり入る椅子に深く座ってのんびりしている店員さんは、メニューの用意こそしてくれますが、大体がセルフサービス形式。
ミルクの泡がこってりとしているミルクカフェも美味しいのですが、ここに来ることがあったらぜひ試してほしいのが“スゥェーデンアイスグラス”というパフェのようなもの。(下写真)
これはオーナーの想い出の味。旧東独のひんやりしたシルバーの容器の上にはバニラアイスが3スクープ、とろりと甘酸っぱい林檎のムース、ゆるめの生クリーム、チョコチップの上には卵リキュールがかかっています。
まったりこってりした独特の風味。








ひんやりとしたアイスクリームを口に運びながら見渡すと目にはいってくる丸みのある花瓶、台形の鏡、黒い文字盤に金の渋い時計、そしてこの空間を柔く、オレンジ色に照らし出す、色々な大きさと形のライトはオーナーのお婆ちゃんのもの。
いつまでも座っていられそうな座り心地の良い椅子はオーナーの故郷、ザクセン・アンハルトから運んできたものだとか。

全てがガラス張りになっている入り口付近は光が入って明るいですが、ちょっと奥にはいるとDJスペースがあり夜はまた独特です。朝から、深夜まで気持よくゆったりとのんびり長居できるのこのカフェは夜になるとまた程よく混雑。
『ホントは僕のお婆ちゃんの年代くらいの人が立ち寄れるようなカフェにしたくて、昔のカフェのインテリアを参考にして、昔ながらのメニューを並べているんだけれど』、とオーナー。
しかし、逆にそのレトロな雰囲気がうけ、逆にこのカフェは若者でいっぱいなのでした。

*付足
昔はマリエッタの近くに住んでいたので、お茶といえば、ここに来ていましたが、引越をして遠くなってしまうと、あまり足を運ばなくなりました。
朝食メニューが好きだったのですが、最近は朝はやっていないよう。そのかわり夜はイベントともなればぎゅうぎゅうに混んでいます。 でも、なんだかんだといって肩の力が抜けたインテリアと、サービスは変わりません。オーナーのおにいちゃんがいい感じです。 ゲイ関係のイベントも多くやっているこのカフェ。客層がゲイだけでなく入り交じっていて力が入りすぎていないところが良い、 とオランダから来たゲイの友人が言っていました。
コーヒーがもうちょっと美味しいと、嬉しいんですけれど。(2007年、5月筆)





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