今回のお散歩は、タジキスタンへ。
タジキスタンといっても、はっきりした場所は思い浮かばず。 ベルリンに多くあるロシア食材店でタジキスタンのお菓子だという甘い草の固まりを試したことがあるので、ソ連領だったどこかのはず・・という程度の認識はあるんですが。 だから、ミッテのど真ん中の隠れ家のような場所にタジキスタン茶房がある、とnyantecさんに教えてもらった時、どんなの?と興味をかきたてられました。
ベルリンでは、ちょっと良い感じのカフェはちょっと長居すると、煙草で燻製されたみたいになってしまうので、お茶メインで全席禁煙、 しかも靴を脱いで日本みたいに直に床に座る、というのにもそそられ、さっそく日曜日にプラプラ散歩に。
東独時代の旧宮殿(現在は劇場)の2階にあり、営業時間が上演の時間に合わせてあるのがちょっと難ですが、 ほんとにこんなトコにカフェがあるの?と恐る恐るドアを入ると古めかしいシャンデリアのホール、大理石の階段がゴージャス! その階段を上がった2階の隅っこに隠れた扉の奥がタジキスタン茶房です。
刺繍入りの古い絨毯、見事な木彫りが施された柱、シャンデリア等のインテリアは、70年代に、ライプツィッヒのメッセに出店されていた、 タジキスタンからのスタンドをそのまま東独へプレゼントした時のものだとか。古びた感じが妙に懐かしく、すぐくつろいだ気分に。 始終満席なので、知らない人と相席になることが多いけれど、あぐらをかいているからか、気さくに話し掛けたりできる雰囲気が漂ってて良いです。
初めて来たのにとってもくつろいで、ついつい長居。長居のお供は、もちろん、サモアで飲むロシア式のお茶セット。 2人分とは思えぬ量が入った飲んでも飲んでもなくならない、巨大なサモアで出てくるから、何時間でもお喋りできるのが嬉しい!


ピカピカのサモア。
蛇口からお湯を出し
ポットで煮詰まったお茶を
薄めて飲む。

お茶ににはオレンジピール、緑のレモンピール、レーズンのラム酒漬けとクッキー盛り合わせ、 白砂糖、氷砂糖、苺ジャム、柔らかい砂糖の固まりのようなドラジェと、ウォッカが添えられてでてきます。 サモアティーはちょっとほろ苦い感じがするので、砂糖で甘味を添えながら、口が甘ったるくなったら、ウォッカですすいで・・と飲む感じなのでしょうが、 私はウォッカが飲めないので、いつも最後には口が甘ったるくなってしまいます。でも、ついつい甘味をつまんでしまう〜!
そしてこの茶房でゆったり過ぎる時間を心ゆくまで味わい、口の筋肉もだるくなり頭も回らなくなって来た頃、急に私を襲う腹痛! 糖分を食べ過ぎるとお腹が膨れて痛くなってしまうんです。
そんなわけで、いつもこの茶房ではロシア式お茶セットは頼むまい、と思うのですが、来るとやっぱり頼んでしまいます。 ベルリンの中の小さなオアシス、タジキスタンでゆっくりしたいから・・


タジキスタン茶房: 隠れ家的な場所なのであえて場所は秘密。
でもけっこう有名です。



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