べルリンのクリスマス市、第五弾はミッテ地区のまん中、ソフィーエン通りで行われている小さくて、ちょっとアジアの香りのする市を御紹介。
ここでは時々、手で巻いた毛糸売りや、手作りの木彫品等と売る市場が立つところですが、普段はギャラリーやシアターが中庭の後ろにある静かな通りです。
その道の頭上にクリスマス前の週末、ぽうっと星の形のランプが灯り、クリスマス市の始まりを告げてくれます。もちろん、このランプを売っている店もあります。ちなみに、このランプ、私も以前、日本のゲーテ・インスティテュート(ドイツ語学校)で販売されているのを見かけた覚えがありますが、大人気でした!そこで売っていたのは確かドイツ製でしたが、色の組合せ等は彩度が高い強い色の組合せで、ドイツというよりちょっとアジアっぽい雰囲気。ちょっと厚めの紙で作られた土台に薄い色紙が貼られています。これを一つ窓辺に飾るだけで、クリスマスのライトアップは準備万端。



手製フェルトや羊毛を売る店
この市場には“クリスマス・環境の市”という名前がつけられているとおり、ちょっと毛色の変わった出店が出ています。
例えば、手作りフェルトや羊毛、チベットの民芸品・・・。お香の店から漂う香りは、普通のクリスマス市に漂う、シナモンとワインの香りよりスパイシー。もちろん、クリスマス市には欠かせない、グリュ−ヴァイン(ホットワイン)の小さな店は出ているのですが、こっちがメインではありません。東京でいえば、仲屋むげん堂、チチカカといった、アジアテイストの店がありますが、ああいった店の匂い。香木、お香、カレースパイス、アルミ、皮の匂いです。匂いだけでなく、この市に並んでいる商品も、似た感じで、銀細工やら、カラフルな糸で編んだジャケットや財布、バッグなんかが並んでいます。

そういう意味では、いわゆる“ドイツっぽいクリスマス市”を期待して来る人には物足りないかもしれません。しかし、逆にアジアテイストの物が見つかりにくいベルリンでは、貴重ともいえるかもしれません。
数十種類もの自然派石鹸や、竹の楽器、太鼓、素焼きの壺、皿、貝の細工物なんかも売っていて、ちょっと変わったクリスマスプレゼントを探している人にはぴったりだと思います。私は、ずっと色々な所で探していた、皮の使い勝手のよさそうな財布と、木の彫り物をここで見つけました!皮の店は、工房を持っているのだけれど、店を持っていない、という人が出店をしていて、ここでは手染めの味わいある鞄、眼鏡ケース、財布等が見つかります。決して安くはないのですが、上質な皮を使っているらしく手によく馴染みます。私が物色している時にこの店に、昨年のクリスマス市にここで鞄を買ったというお客がわざわざ、『あの鞄は最高!』と店の人に言いにやってきていました。
羊毛や、羊皮の室内履きを売る店、手作りの帽子を売る店等も、皮の店と同じく工房はあるけれど、小売店を持つ程のお金はない、という店で、普段はベルリン内外の色々な朝市やら蚤の市に出店をしている様です。
こういった手作りの小さな出店がそうそうに店じまいをしてしまう日曜日には、周りのアジア雑貨やイギリス小物を売る店が、営業時間を延長して、市場から流れて来たお客を引き寄せています。クリスマスも間近い寒い週末、ミッテ方面に散歩にいったら、ちょっと立ち寄ってみたい、そんなこぢんまりとした市でした。

素焼きの壺を売る店
左上に見えるのが星のランプ
2、3mおきに吊られている

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Weihnachts- & Umweltmarkt in Sophienstr : S Hackeschermarkt
Opening Time: (2003年冬現在)
アドベントの4週末

Sa. 12.00 -21.00 Uhr
So. 11.00 -19.00 Uhr




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