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そんな大変なアスパラ収穫作業、運搬、仕分け作業。
空前の就職難とはいえ、安い賃金で、一日泥まみれになって畑仕事をしたく無い、というのがドイツ人の本音。
というわけで、毎年この時期になると、ドイツのアスパガラス農家にはチェコやスロバキア、ポーランドを初めとする東欧の人々の出稼ぎにやってきます。
特にベルリンは、東欧との国境に近いため、その割合は高いそう。 『ここでアスパラガスの季節いっぱい働けば、ポーランドの1年分の給料が稼げるんだ。 本国では仕事も無いし、文句は言えない』とはベルリンのアスパラ農家を手伝っている出稼ぎ労働者の言葉。 私が行った農家では、裏が巨大な仕分け工場になっていて、太さを選別したり、折れたり、穴が開いているアスパラを取り分けたりしている人達が沢山働いていましたが、 ドイツ語で話しかけた所、I can not speak german と言われてしまいました。 多くはポーランドからの出稼ぎ労働者だそう。 |
![]() 安売り“折れアスパラ”コーナー |
収穫作業がすんでもまだ手間がかかるのがシュパーゲル。どこまでも大変な野菜です。 シュパーゲルを食べる時はしっかり皮を剥く、と言う事を料理法のところでも書きましたが、 皮が残っているととろりと柔らかいシュパーゲルの喉越しが台なし。 というわけで、何百本とあるアスパラガスをレストランで出すためにまた、東欧の労働者の手が必要なわけです。 アスパラ農家の人達に『アスパラ掘るのとても大変な作業ですねえ〜』と声をかけると、 『何でも私達のポーランドの労働者がやってくれますから!』と自慢げでしたが、私はなんとなく、不可解な気持ちでした。 歴史上最悪の就職難!仕事が無い!とか騒いでるのに・・。美味しいアスパラでしたが、剥き残した皮が歯にはさまったような、 どこかすっきりしない気持ちがちょっと残ったシュパーゲル農家訪問でした。 |
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