Rochstrasse




ロッホ・シュトラーセは、ハーケッシャーマルクト駅からアレクサンダープラッツ駅までを結ぶ線路にぶつかる短い小道。
人気のアディダスショップがあるMuenzstrasseの角を曲がる道だが、細い道だし、知名度は低いが、案外オシャレなお店等が最近ポツポツと増えつつある、個人的に注目の通りだ。ぴっかぴかのガラスのショーウィンドーと、プラッテンバウが交互に並ぶ。ショーウィンドーがピカピカ過ぎて入りにくいコスメショップ(最近は日本の千鳥やのかんざしとかが米と一緒に飾られてあった・・微妙なセンス)とか、人通りが少ないから、入るのに躊躇する店が多いのがちょっと残念ではあるが・・。ウィンドーショッピング向けの通り、かな。
この通りから徒歩1分くらいの、ノイエ・シェーンハウザー・シュトラーセにある、美味しいイタリアンカフェを飲ませる、小さなお店。 ここは長年お気に入りだったのだが昨年から、店主の姿をみかけなくなり、急にメニューに“ヘルシーな豆乳カプチーノ”等が並び、足が遠のいた。 美味しい店だったし、朝早くから営業してるのとテイクアウトもできるのが便利でよく使っていたから、ちょっとがっかりしていた。 そんな折り、先日、知り合いが、ロッホ・シュトラーセに行きつけの美味しいカフェがあるから一緒に行こう、 というので足を運んだ店の中に、ノイエ・シェーンハウザー・シュトラーセの“旧”お気に入りの店の店主が居るでは無いか! 思わず、『あの、前、ノイエ・シェーンハウザー・シュトラーセに居ませんでしたか?』と聞くと、 丸顔に眼鏡の優し気な顔をした店主は苦笑いで『居ただけじゃ無くて、店を持ってたんだよ。』 『共同経営者と意見が合わなくてね、こっちに引越したんだ』と応えた。 そこに、知り合いが『あっちの店より、こっちの店の方が、どのカフェもちょっと値段が低いんだよ。 味を比べればこっちの方が美味しいし、ノイエ・シェーンハウザー・シュトラーセの方はスカシた客ばっかりが来るようになった。 こっちの店の方が地元の常連に愛されてる。僕も食後は必ずココに寄るんだよ。』とすかさず、常連らしくアピール。 確かに、こっちのカフェは、私が前、好きだった、カフェの雰囲気。
常連が交わす会話、新聞を読むだけの人、急いでカフェを一杯テイクアウトする人、それぞれが明るい声で迎えられ、 美味しいカフェを受け取るのだ。そして、ここのカフェは旨い。
このカフェの上のアパートは最近改修工事が住んだばかり。実はなかなかイイ掘り出し物の物件がある。 カフェの隣にある、得体の知れないバーも、ベルリンらしい崩れかかった感じがとっても気になる。
白いテーブルクロスの気取った店もできつつあるこのロッホ・シュトラーセだが、 ノイエ・シェーンハウザー・シュトラーセみたいに“ミッティッヒ(ミッテっぽい)”にはなってほしくないものだ。

・・って私もミッテに住んでるのだが・・・・。


*通りのヒトカケラ*
Rochstrasseにある子ども用品店にて。ドイツではカエルは常に王様に変化するのだ。。





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